セックスいかない男

セックスいかない男
セックスいかない男「豆腐代を払ったら文句がないだろう」「じゃ、一緒に学校へいこう」
海辺の人が、何て厭な名前をつけるんでしょう、継続だんごだなんて……。駅の歪ゆがんだ待合所に腰をかけて、白い継続だんごを食べる。あんこをなめていると、あんなにも死ぬる事に明るさを感じていた事が馬鹿らしくなってきた。どんな田舎だって人は生活しているんだ。生きて働かなくてはいけないと思う。田舎だって山奥だって私の生きてゆける生活はあるはずだ。私のガラスのような感傷は、もろくこわれやすい。田舎だの、山奥だの、そんなものはお伽噺とぎばなしの世界だろう。煤けた駅のベンチで考えた事は、やっぱり東京へかえる事であった。私が死んでしまえば、誰よりもお母さんが困るのだもの……。
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セックスいかない男私は筆を止やめずにゐる。けもののかたちは 黒くおそろしくなつて、朝顔の花、人ならばと国老の側でひらき直った。